ハウスメンテナンスサービス
壁穴の補修方法
いろいろな理由で賃貸物件、持ち家で壁に穴があいてしまうことがあります。
しかし、あいてしまった穴簡単には直すことはできません。
穴があいていることで気密性が失われたり、賃貸物件であれば退去時に多額の補修代を請求されたりと、良いことはありません。
●壁に穴の補修はDIYか業者に頼むかを見極める
壁に少しあいた穴ぐらいはDIYでパパっと直したいと思っている人も多いと思います。
簡単にDIYで直せる場合もありますし、業者に頼んだほうがいい場合もあります。
・穴の大きさと空いた場所
穴の大きさや傷の深さによって補修方法が違ってくるため、まずは大きさと空いている場所を確認しましょう。拳よりも小さめの穴ならば大抵DIYで直すことが可能です。
・下地(石膏ボード)の破損具合
石膏ボードなどの下地自体の破損が激しい場合、補修用の石膏ボードを当てる必要があります。小さい穴であれば、ホームセンターの補修アイテムでDIYで直すことも可能です。
石膏ボードとは石膏を芯材とした石膏用ボードで覆った板状の建築用内装材で、壁や天井などに広く使用されています。
・クロス(壁紙)の破れ具合
クロス(壁紙)自体にダメージが少ないようであれば、下地を補修してから破れた箇所を貼り合わせて補修することが可能です。
クロスとは壁や天井の仕上げ材として使用される壁紙のことで、布や紙、ビニール等色々な種類があります。
●石膏ボードに開いた5cmほどの穴の補修方法
【準備物】
・地ヘラorカット定規
・パテベラ
・鉛筆
・ローラー
・スポンジ
・カッター
・サンドペーパー
・補修用の壁紙
・リペアシート
・補修用パテ
【補修方法】
①リペアシートを貼る
補修箇所の壁紙をはがし、補修する穴が真ん中に来るようにリペアシートを置きます。
リペアシートのサイズより10cmほど大きめにカットし、壁紙をはがします。
穴部分は軽くサンドペーパーでならし、穴を覆うようにリペアシートを貼ります。
②パテ処理
パテ処理をして、下地とリペアシートの段差を無くします。
パテを全体的に塗りパテベラでならし、乾燥後にサンドペーパーで整えて再度パテを塗ります。
③補修用の壁紙を貼る
補修用の壁紙を補修部より大きめにカットし、糊を塗って補修部に貼り付けます。
④ローラーで整える
もともとの壁紙と補修用の壁紙が重なっている部分をカッターでカットし、ローラーで密着させます。
●石膏ボードに開いた10cmほどの大きな穴の補修方法
【補修に必要な道具】
・地ヘラ
・ローラー
・スポンジor布巾
・カッター
・サンドペーパー
・補修用の壁紙
・リペアシート
・補修用パテ
【下地処理(穴をなくす)】
①壁紙をはがす
補修箇所のまわりにカッターで切れ目をいれ、穴よりも10cmほど大きく壁紙をはがしましょう。
②穴のまわりをキレイに四角に切り落とす
多少穴は大きくなってしまいますが、四角のほうが石膏ボードを入れる際に作業がしやすくなります。
③木材をはめ込む
石膏ボードを固定するために木材で土台を作ります。木材を穴の大きさよりも上下5cmほど長めにカットし壁の裏側にあて、ビズで固定します。
④石膏ボードをあてる
石膏ボードを穴の大きさより小さくカットし、はめ込んだ木材の上からビスで固定します。
【穴埋め作業(パテ処理)】
①隙間をパテで埋める
壁と新しくあてた石膏ボードの隙間をパテで埋めていきます。
段差をなくすために全体を均しながらパテを塗ります。
②パテをヤスリがけ
パテが白く乾いてからヤスリがけをおこないます。
平らになると2回目のパテを薄く伸ばし、再度ヤスリがけを行います。
【補修用の壁紙を貼る(隠す)】
①補修用の壁紙を貼る
最初にはがした壁紙よりも大きめに補修用の壁紙をカットし、補修部分に糊を塗った壁紙を貼って刷毛で抑えながら空気を抜いて密着させます。
②重なり部分をカットする
もともとの壁紙と補修用の壁紙が重なっている部分をカッターでカットします。
【ローラーをかける(なじませる)】
①糊や汚れを拭き取る
カットした不要な壁紙をはがし、周りに付着している糊を水を含んだスポンジや布巾で拭き取ります。
②ローラーをかけてなじませる
継ぎ目部分にローラーをかけてなじませます。
●クロスの補修方法
【準備物】
・地ヘラorカット定規
・パテベラ
・ローラー
・鉛筆
・スポンジor布巾
・カッター
・サンドペーパー
・補修用壁紙
・ジョイントコーク
【補修方法】
①補修部分まわりの壁紙をはがす
補修部のまわり10cmぐらい大きめにカッターで四角に切り込みを入れ、壁紙をはがします。
②補修用の壁紙を貼る
はがした部分より大きめの補修用壁紙を用意し、糊を塗った壁紙を貼ります。刷毛で撫でて空気を抜き、もともとの壁紙と補修用の壁紙が重なっている部分をカッターでカットします。
●壁の画鋲穴の補修方法
【準備物】
・木工用ボンド
・ティッシュ
・針
【補修方法】
①画鋲穴をボンドで埋めていきます
②その上からティッシュを入れ込みます
③ティッシュを針で押し込み、余分な部分は破り取ります
●壁のネジ穴の補修方法
【準備物】
・カッター
・スポンジ
・穴埋め剤
・ドライヤー
【補修方法】
①はみ出している余分な部分をカッターなどでキレイに切り取ります
②ネジ穴に染み渡るまで穴埋め剤を注入します
③スポンジで溢れた穴埋め剤をキレイに拭き取ります
④最後にドライヤーで乾かします
●壁のひっかき傷の補修方法
【準備物】
・カッター
・クロス補修転写シール(ニャンパッチ)
【補修方法】
①ささくれている箇所をカッターなどでキレイに除去し、ふきんなどで汚れを落とします
②補修箇所の周囲1cm位大きめに切り取ったクロス補修転写シールを補修箇所に被せます
③クロス補修転写シールをヘラで擦り、転写させます
④転写されたクロス補修転写シールを押さえ、クロスと密着させます
●業者に依頼する場合の判断基準
小さな穴であればパテで埋め、部分的にクロスを張り替えることもできます。
しかし、新しいクロスと既存のクロスの色が馴染まないケースも多く、壁一面または部屋全面のクロスを張り替えなければならないこともあります。
大掛かりになる場合は業者に依頼したほうが賢明です。
程度によってDIYで修理が可能なケースはありますが、賃貸マンションに住んでいる方の場合、DIYで勝手に修理をしてしまうと契約違反になってしまうケースがありますので、事前に管理会社に相談するようにしましょう。
・壁内部に隠れていた配線が切断されている
・断熱材まで破損している
・20cmを超える大きな穴が空いている
・賃貸マンションで勝手に修理すると契約違反になるケース