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片付けられないADD・ADHD
ごみ屋敷になってしまうほど物を片付けることができないのは、以前は性格や怠慢のせいだと思われていました。
確かにそれらが一つの原因の場合もありますが、先天性障害で「片付けられない脳」があることが分かってきました。
その代表的なものがADDとADHD、注意欠陥障害(ADD:Attention-Deficit Disorder)、注意欠陥多動性障害(ADHD:Attention-Deficit Hyperactivity Disorder)です。
●ADDとADHDの違い
ADDとADHDは同じような意味合いで使われがちですが、明らかな違いはあります。文字ではHがあるかないかの違いでHはHyperactivityで多動性のこと、ADDとADHDの違いは多動性があるかないかの違いとなります。
元々子どもは落ち着きがなく興味がないものに向かっていくため、自然と多動性傾向です。通常は大人になるにつれて治まってきますが、中には大人になっても多動性がある場合もありADHDが疑われます。貧乏ゆすりをする、常にきょろきょろしている、落ち着いて席に座っていることができない、行列に静かに並ぶことができないなどがその例です。
●ADDとADHDの症状
・不注意
注意散漫は発達障害の最も代表的な特徴です。
気が散りやすく一つのことに集中することができなくなります。脳に軽度の機能障害があるせいで覚醒しているときでも自分の興味のないことに対しては覚醒レベルが低下し、その結果注意散漫になってしまします。興味のあるものには集中しすぎ、他に注意が向かなくなることもあります。家の片付けに興味がない場合、片付けることをしなくなります。
・衝動的
思いつくと深く考えないまま発言したり行動してしまいます。思ったことをすぐに口に出すため相手が傷つくようなことを言ってしまうことがあります。また欲しい品ものを見つけると考えずに買ってしまい、クレジットカード破産など深刻なケースにつながる場合もあります。衝動的に買ったものを自宅に溜め込み、ごみ屋敷になってしまうこともあります。
・約束を守ることができない
やるべきことを先延ばしにする傾向があることから、約束を守ることができないことが多いです。やるべきことを忘れてしまう、自分が興味のあることを優先してしまう、新しいことに手を付けるのがにがてといった原因が考えられ、家の片付けをしないことにつながります。
●ADDとADHDの原因
ADDとADHDは病気ではなく、障害です。症状の完治は期待しにくいと考えられていますが、対策や治療で症状をかなり改善することができます。
・心理教育…本人の気づきを喚起
・認知行動療法…考え方の問題点を是正
・薬物療法…医師の処方で薬を服用して脳機能を支援
・家族や友人などの理解とサポート…受け入れてもらえる人々の中で生活する